あなたは相手の振る舞いから何を受け取っていますか?

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自分の価値は自分で決める

おつきあいが始まったばかりの彼が食事に誘ってくれたのはよかったのですが、行った先がファミレスでした。「せっかくのデートなのに」と、このお話をしてくださったA子さんとしては大いにがっかりした、というエピソードから、私たちの心がどう働くのか、という解説をしたいと思います。

彼は、おそらく他意はなくて、いつも行きつけていて、そこそこ美味しいし、お値段もこなれていて、落ち着いて話ができるからいいんじゃないか、と思っただけだと思うんですね。

ま、正直、ちょっと「ロマンチック」が足りないのは、残念なのですが。

で、彼女の方は、正直で可愛い、わけです。

お付き合いが始まったばかりだ、ということを考えると、もうちょっと言葉が欲しい、というか、女性の期待を察するセンスがイマイチというか。年齢にもよりますけれど、もしこれがナイスミドルなら、ファミレスはファミレスでも、ロマンスのエッセンスをもう少し振りかけたら?って感じで、はっきり言って、テク、甘い。

「ええーーー?なぜ、ファミレス?フランス料理とか言わないけれど、もうちょっと小洒落たカフェとかなぜ探してくれないの〜?」

ってがっかりしちゃった、とA子さん。

「私は、所詮、ファミレスの女、なんです」

としょげちゃったのだそうです。

「自分の価値=ファミレス」。高級フレンチでも、こだわり居酒屋でも、おしゃれカフェでもなくて、「ファミレス」。

彼は、私の価値をそう見ているんだぁ、とA子さんは思って落ち込んだのです。

でも、この結論、ちょっと違うんですよね。

彼は、恋愛指数がちょい低めで、ヘタを打ったのは確かですが、「彼女の価値=ファミレス」とは思っていなかった可能性大です。

彼は、「僕=ファミレス」と自己紹介していただだけ。

ここ、試験に出るとこ、ですよー。

だから、彼女は、

「あぁ、この人は、ファミレスが好きなんだ〜」

と理解すればよかっただけ。

初めてに近いデートで、背伸びする気持ちがないのを、「いいこと」と思うか「つまらない」と思うかは、彼女がパートナーに何を求めるかという問題で、そのこと自体は「いい」でも「悪い」でもありません。

では、いったい誰が、「私は、ファミレスの女」だと思っていたのでしょう?

そう。彼女の方が、実は、自分のことをそう思っていて、そんな自分を嫌っていたのです。

誤解のないように補足しますが、A子さんは、とてもいいご家庭の、知性あふれる感度の高い方です。

でも、側から見て、自信が無いなんて考えられないくらい才能豊かな人が、案外、自分を好きになれなくて苦しんでいるものなのです。

そういえば、結婚20年越しのある女性が、彼女の誕生日に夫がコンビニでカーネーションを買ってきた、と言って離婚する、しないで揉めた、なんてお話もお聞きしたことがあります。

結婚して20年、もし、自分の誕生日に、夫に、大きな花束をプレゼントして欲しいと密かに願っていて、夫が帰宅の途上に思い出して間に合わせのカーネーションを買ってきたことに、離婚を考えるほどがっかりしたとしたら、いったいどれくらいご主人に熱烈に愛されたいと思っていたのかしら、と彼女の可愛らしさに、私は勝手にほっこりしてしまったのですが。

ファミレスの女。

カーネーションの女。

どれも、自分が決めた自分の価値です。

それを差し出した男も、「自己紹介」をしていただけ。

ファミレスの男、です。

カーネーションの男、です。

それをそのまま愛するかどうか。それも、一人一人の選択。趣味でいい。

相手の振る舞いで、何を受け取るか。あなたが勝手に傷つき、自己愛を痛めつけないように、これだけは知っておいていただきたいな、と思うのです。

非言語コミュニケーションはパワフル

それにしても、

「ファミレスをチョイスした」

「カーネーションを(コンビニで)チョイスした」

ということが、こんな大騒ぎにつながるのですから、非言語(言葉以外)のコミュニケーションのパワーの大きさにびっくりします。

夫婦がうまくいかなくなるのも、大きな出来事があったから、ではなくて、

ちょっとした笑顔がなかった、とか、

歯ブラシが出てなかった、とか、

そんな些細な「無関心」に、心は大きく傷つくから、なのです。

この非言語コミュニケーションは、自覚しづらいけれど、当人が気づいていない嘘やごまかしを白日の元に照らしてしまうような残酷な面があります。

それを、みんな、知識としてではなく、感覚でわかっているので、「言葉」そのものは受け流せても、非言語のメッセージをスルーしにくいのです。

非言語だから、それを自覚できなくて、そこについてなかなか話し合えない、話題にしても、論点がすれ違うばかりで埒があかない、ということが多いかもしれません。難しい、ですよね。

でも、パートナーシップは、「理解」できたところから、「わかっている」人から、リーダーシップをとるしかないんですよね。(したくなかったら、しなくてもいいんです。選べる、ということ。)

だから、

「ファミレスをチョイスした」

「カーネーションを(コンビニで)チョイスした」

お相手を見て、

「ロマンスにあまり関心がないんだ!」

と理解したら、

「しょうがないな」とまずは、そのまま受け入れるしかないのです。

「ロマンスに関心がないとしたら、いったい、何に関心があるのだろう?」

とお相手の心の中に興味が持てると、一歩近づけますね。

そして、ご自分に、自分が欲しいロマンスをプレゼントし続けてくださいね。

自分に大きな花束をプレゼントすることを忘れないで。

これが「非言語」コミュニケーションになります。

私が喜ぶ生き方を生きる。

それは、悪い意味で、ジコチューになることではなくて、

お相手が欲しいものをお相手に差し出して、

自分が欲しいものを自分に差し出す、ということ。

シンプルに、ね。

人生、もっと幸せでいい!Just love it!

みずがきひろみ

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この記事を書いた人

みずがきひろみのアバター みずがきひろみ 心理カウンセラー

外資系投資会社で20余年株のアナリストとして活躍。自身の離婚問題をきっかけに心理学を学び始め、2008年からカウンセラーとして活動する。14年で8,000件以上の個人カウンセリングを実施、グループカウンセリングや大人数の癒しのワークショップも多数開催。著書に『母の呪縛をといてありえないほど幸福になる方法』(河出書房新社)がある。

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