「この間のみずがきさんのブログにお写真がのっていた〈お寿司屋さん〉にすごく行きたいんですけれど」。
「あれね。美味しそうだったね」。
と口々にお褒めいただきましたが、〈お寿司屋さん〉ではなくて、おそらく私たち夫婦がよく伺うコリアンレストランかと思います。
本日は、正真正銘、「お寿司屋さん」でのお話です。
こんにちは。みずがきひろみです。
忘年会シーズンに突入しましたね。いろいろとあった1年かもしれませんけれど、最後は笑って飲み干せますように。
先日、投資家時代の友人たちとしばらくぶりにお会いして近況を分かち合う時間が持てました。皆さん、お年頃ですから、どこのカードがポイントが貯まりやすい(この辺りがお金を仕事にしてきて人たちらしくてリターンにはうるさい)、どこの人間ドックは評判がいいなど、実際的な情報交換が続きます。
そんな中で、昔の名作コマーシャルの話になりました。何しろテレビで育った年代ですから。いくら「いい子」でお勉強に忙しかったとはいえ、やっぱりコマーシャルって頭のどこかにこびりついています。
仲間うちには広報マンもいらっしゃるので、ディテールもしっかりと解説があったりして、お寿司をつまみながら、それはそれは楽しい時間でした。
このブログをお読みいただいている方には、同世代の方も少なくないでしょうから、「モーレツからビューティフルへ」(富士ゼロックス)、「ディスカバージャパン」(国鉄←!)、「揺れるまなざし」(資生堂)、「シンデレラエクスプレス」(JR東海)と聞いたら、頭の中で音楽が鳴り始めるかもしれませんね。
季節もあるからかしら、私が思い出すのは「クリスマスエクスプレス」(JR東海)。毎年、違うバージョンで、ステキなストーリーを見せてくれていましたっけ。
私が覚えているのは、山下達郎が歌う「きっと、君は来ない~」というフレーズと、新幹線がホームに入ってきて、それから最後に新幹線が発車して、「JR東海」とアナウンスが入るところ。
でも、いらっしゃていた男性陣が覚えていらしたのは、「牧瀬里穂がお花を持って駆けつけてきて、人にぶつかって、帽子を落として、ペコっとお辞儀をするんだよね。あれが可愛くて」という映像。
「そうでしたっけ?」と聞けば、
「そうですよ。あれで牧瀬里穂はブレイクしたんですから!」と答えは力強い。
私の記憶では、このCMの物語は、全部、「待っているのに来ない!」という切ない恋物語になっていました。私の記憶のどこにも「牧瀬里穂」はいないぞ、と思ったのです。
ならばと思い、帰宅してからJR東海の「クリスマスエクスプレス」のCMを検索して時系列で見てみました。
どの物語も、最後には会えたり、会えそうだったり、つながっているではありませんか!これ、ハッピーエンドだったんだ。←今ごろわかる!
はい、牧瀬里穂も可愛かったです。
それにしても、記憶っていい加減なものですね。
ヤマタツの歌の歌詞(「きっと君は来ない~」「心深く秘めた想い、叶えられそうにない」)に激しく共感していたから、映像が見せてくれているストーリーの、「待っているのに~」という切ないところしか覚えていませんでした。
そうか、秘めた想い、叶っていたんですね。
そうですよね。「きっと叶うよ」という、CM丸ごと応援歌だったんですよね。
と同時に、当時の私の「思い込み」というか、バイアスというか、フィルターのキョーレツさ(「そう、そう、来ないよねー」という声の大きさ)を思い知らされるようでした。
結婚し、子供も生まれたばかりくらいの頃で幸せの絶頂にいたはずなのに、私の世界観を作り出しているセルフイメージは、まだ「待っているのに~」だったようです。ははは。
「みずがきさん、お気づきになられましたか?」と私の向かい側に座る元著名アナリスト。
「このエビの握り(冒頭の写真)、男性陣は一口で食べられるように一匹付で、私たち女性の分は、半分に切り分けられています。なんだか心遣いが細やかですね、このお店」、と相変わらずよく見ておられます。
本当に、その時、その時、何を見て、何が見えて、そこから何を感じられるかで、幸せ感って大きく変わりますね。
同じ覚えているなら、「優しさ」の方を覚えていたいものだわ。
love and abundance,
みずがきひろみ