NY株の急落が教えてくれていること。自分への信頼を取り戻そうか。

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Marisa Hoの写真から


こんにちは。
みずがきひろみです。


1 市場は私たちの集合無意識の「鏡」


NY株が急落しています。日経平均も下げがキツいです。

不謹慎かもしれませんが、私は少しホッとしています。もうしばらく「いつ来るかな」と思っていたので、市場が危機を本格的に織り込み始めたことで、逆に落ち着ける感があります。お化けは、出るまでが一番怖いですから。

株を持っていない人にしてみれば、NY株が取引停止になろうがなるまいが、どうでもいいことと思うのではないかしら。

これは、景気の天気予報のようなもの、なのです。

お天気だって、晴れの日もあれば、雨や台風の日もあります。天気予報は、日焼け止めを用意すべきか傘を持っていくべきか、外出を取りやめるべきか、の判断をするためにあります。

株式市場は、不特定多数の人たちが、これから景気が良くなると思っているか、悪くなると思っているか、を教えてくれます。景気の先行きに楽観的な人と、悲観的な人とどちらの方が多いかで、相場は上がったり下がったりします。

将来に対してポジティブなのか、ネガティブなのか。

市場は、私たちの集合無意識を映し出す「鏡」です。

その市場で、最後に残っていた楽観主義者たちが、タオルを投げ入れて逃げ出すときに、取引停止になるような大幅な下げに見舞われます。

私たちの集合無意識が、「これはヤバい!」と不安恐れでいっぱいになっている、ということです。



2 「最高」と「最悪」の間で振れる私たちの「心」


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Marisa Hoの写真から


市場が急落するときって、みんなで楽しい夢を見て、「期待」に胸をパンパンに膨らませていたのに、「現実ってそんなもんじゃないよ!」とはたき落とされる感じがします。

「夢」があって、「理想」を抱き、いっぱい「期待」したのが、いきなり「現実」を突きつけられて、目が覚めたからここから歩き出そうということになれば、そんなに悪い話でもないのですが、人の心って、そこでは止まらないことが多くて、厄介です。

不安や怖れに絡め取られて、「現実」ではなくて、怖れが作り出した「妄想」や「悪夢」に苛まれることになりやすいのです。

心は、どうかすると、この「最高」と「現実」と「最悪」の間を行ったり来たりします。


例えば、彼(女)にメールをしたのに、全然、既読にならない。既読になっても、返事が来ない。

二人の関係性が、超甘いロマンスの時期(「最高」)から、もう少し現実的にそれぞれの毎日のドタバタに翻弄されて、相手への気持ちが二の次になったかもしれない(「現実」)けれど、「もう私には興味がないのね!」(「最悪」)と断じなくてもいいのに、最悪のシナリオが一番説得力があって、つい自分の方から相手の連絡先を消去してしまう、なんてことをします、ね?


私の、投資家時代の大先輩の名(迷)言に、こんなのがありました。

「上げ相場のあなたは、あなたが思うほどアタマがいいわけじゃない。でも、下げ相場のあなたは、あなたが思うほどバカでもない」。


誰しも、「気持ち」は、「最高」と「最悪」の間を、振り子のように行ったり来たりするけれど、あなたの本質的な価値がそれで変わるわけではありません。

とすれば、こういうときは、「自分への信頼」を取り戻すことが大事みたい、です。


3 不安や怖れとの向き合い方


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Marisa Hoの写真から


市場が急落するときは、みんなが「最悪」を心配し始めたとき、です。

あなたの心の奥にある「不安」や「恐れ」が、モンスターのように大きくなって暴れているのを、無視できなくなった、ということなんです。

それに乗っ取られてしまうと、心配してばかりで、効果的に動けなくなりますね。


「不安」や「恐れ」には向き合い方があります。

1)その「不安」や「恐れ」は、あなたが思うほど大きくはない。

まずは、「ちゃんと見る」ことが大事です。何を恐れているのでしょうか?

「不安」や「恐れ」は、「現実」よりも大きなものを作り出します。「お化け」は、出てくる前が一番怖いように、得体が知れない時に、「不安」や「恐れ」は、最大化します。

数字になる頃には、「現実」の中で、具体的に扱えるので、対応すればいいのです。

起こっている状況を信頼するのは、言うほど簡単ではありませんけれど、最大のチャンスは、いつも最大のピンチの中にあります。

「現実」を受け入れられれば、効果的に対応できるので、いたずらに「不安」や「恐れ」に振り回されずにすみます。


2)一歩ずつ進みましょう。

淡々と目の前にあることをこなしていくのは、いつだって大切。

毎日を、できることから丁寧にやることで、リズムをつかみます。

不安や恐れに振り回されそうになるところを、自分にできることを、できる範囲で、誠意を持ってこなすことで自分軸を死守する感じ、といったら伝わるかしら。
 

3)長い目で自分の生き方を考え直してみましょう

目の前のことをこなしながらでも、少し、長いスパンで自分が何をしたいのか、どう生きたいのか、そんなことを思い巡らす時間をとってみませんか。

このような集合無意識のリセットが起きているときは、大きな意識変革の時期です。これまでのやり方、あり方、生き方のどこかが限界にきているのですから、その見直しをするチャンスです。

誰と、どこで、何をするのか。 そんな環境の変化を必要としている方もおられるでしょうし、環境の変化ではなくて、自分自身の意識のあり方、価値観、ものの感じ方や考え方の一大転換期を迎えていらっしゃる方もおいででしょう。

そのような変容は、地平線の彼方を見るような、長い目で自分の来し方行き方を見ないと、いたずらに洗濯機の中で、くるくるとかき回されるような混乱を覚えるだけになってしまいます。

「長い目で。彼方を見る」。

「長い目で見て、これをチャンスにする」。

そんな気持ちで、新たなヴィジョンを思い描いてみましょう。


4)あなたのそばに誰がいてくれていますか?

「不安」や「恐れ」は、向き合う必要はありますが、「感じ切る」必要はありません。

むしろ、「不安」や「恐れ」の正体を突き止めたら、次に必要なのは、時代遅れになっていらなくなったものや考え方を手放して、チャンスが入ってくる心のスペースを作ること。

「不安」や「恐れ」を感じながら、おののきながら「手放す」のはとても大変なので、大好きな人、大切な人と「つながり」ながら、自分の心に嘘がないように、誠実に話し、行動することに意識を向けたいです。自然と、手放すべきものは落っこちてゆき、必要なものが残ります。

そんな大変動があるかもしれないときだからこそ、大切な人には、ちゃんと愛を届けたいですね。


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Marisa Hoの写真から


 
love and abundance,
みずがきひろみ 

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この記事を書いた人

みずがきひろみのアバター みずがきひろみ 心理カウンセラー・ビジョン心理学トレーナー

ビジョン心理学トレーナー。外資系投資会社で20余年株のアナリストとして活躍。離婚問題をきっかけに心理学を学び始め、2008年からカウンセラーとして活動する。14年で8,000件以上の個人カウンセリングを実施。グループカウンセリングや大人数の癒しのワークショップも多数開催している。著書に『きょうだいが苦手だ』(河出書房新社)、『母の呪縛をといてありえないほど幸福になる方法』(河出書房新社)がある。

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